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【特集】帆布(ハンプ)の日本ブランド

2018/02/02

【特集】帆布(ハンプ)の日本ブランド


帆布(ハンプ)
太撚糸で平織りした厚地でじょうぶな織物。衣料用の軽布に対して重布ともいう。大麻,亜麻,粗麻,黄麻などの繊維でつくる麻帆布と,木綿で織った綿帆布のほか,ナイロンなどの合成繊維製品も多く生産されている。綿帆布は厚さで分類し,厚手のものをズックと呼ぶ。一般には,帆布とズックは同義語として使われる。麻帆布,合成繊維製品も綿帆布に準じて分類される。帆布は耐水性,耐久性に富み,帆船の帆,テント,雨おおい,かばん,ズック靴,ろ過布,カンバス (画布) ,ズボン地,スカート地など広い用途をもつ。 ブリタニカ国際大百科事典より抜粋 
 
帆布と言えばご存知「一澤帆布」さんを筆頭に、やはり「バッグ系」というイメージが強いですが、帆布の特徴って何?と問われれば、やはりその丈夫さと、使い込むほどに味が出る表情でしょう。ちょっとデニムや革に似てます。そんな特徴を持つ魅力的な生地を扱うブランドさんを、個人的な嗜好と視点で選んでみました。
 

 
 




 



■ アーツアンドクラフツ ARTS & CRAFTS

今やセレブタウンとして全国的に有名になった、東京都世田谷区二子玉川のメーカーさん。定期的にニコタマ河川敷のゴミ拾いイベントを開催されるなど、意識高い系の企業でもあります。

個人的にこちらのベーシックトートを色違いで愛用させていただいてますが、バイオ加工した帆布とアメリカホーウィン社のクロームエクセルレザーの絶妙な合わせ具合がたまりません。最近は別ブランドの「STANDARD SUPPLY」でナイロンを使ったバッグ&小物類が大ブレイク中です。

http://egw-store.com/?cbid=1899945&mode=cate&csid=0
 



■ テンベア TEMBEA

当店が懇意にさせてもらってるカメラマンさんの事務所の真向かいにショップがあり、たまに寄らせていただいております。

主材料はパラフィン加工(特殊ワックス加工)した帆布。最初は硬いですが使いほどに馴染んでくるのが特徴の生地。テンベアさんの製品の魅力は世界に認められて、アジア圏だけでなくヨーロッパやオーストラリア等の国々にまで輸出されています。

ちなみにブランド名の「TEMBEA」とは、スワヒリ語で「放浪」という意味だそうで、いつも、どこへでも持ち歩いてもらいたい という想いが込められているそうです。

http://shop.torso-design.com/
 



■ テジカ TEJIKA

福岡県宗像市で、ご夫婦で運営されているブランド。
こちらの商品は同じ帆布でも、あまりゴツさを感じさせない、どちらかというと女性的な優しさ、柔らかさを感じさせてくれます。

イベントや受注会を中心に販売してらっしゃるので、店舗ではあまり見かけることはありませんが、個人的に要チェックなブランドさんです。

ちなみに袋物だけでなくエプロンなんかも注文できるTEJIKAさんのネットショップの店名は「ツカノマ」。
命名にもセンスを感じますね。

http://tsukanoma.com/
 



■ 倉敷帆布

そのルーツは1888年(明治21年)にまでさかのぼります。出生は帆布の本場岡山県倉敷市曽原。現在でも国産帆布の約7割がこの地域で生産されているそうです。

材料メーカーだったこちら(社名はバイストン)が、「倉敷帆布」と銘打って製品を販売するようになったのは2003年から。意外と若いブランドですが、その品質の高さと緻密なマーケティングで一気にメジャーになりました。

ネットショップでは帆布生地を1Mから購入できるので、ソーイングファンの方は是非ご覧になってみてください。

http://store.kurashikihanpu.co.jp/
 



■ みつばちトート

2001年のオープン以来、一貫してシンプルなトートバッグをセミオーダーで制作・販売しているブランドさん。
オーナーの束松さんはIT企業ご出身で、たまたま出会ったバッグ職人さんとの縁で、このブランドを立ち上げられたそうです。

こちらの特徴は何と言ってもその継続力でしょう。アップデートを繰り返しながらも、これだけ長きに渡って同一アイテムを同じ手法で展開してらっしゃるブランドはなかなか見当たりません。勉強になります。

色型ちがいで揃えたくなるシンプルなデザインと同時に、リーズナブルな価格も◎。

https://mitsubachi-tote.com/
 



■ ブランファン BLANC-FAON

駅で言うと井の頭線池ノ上。エリア的には下北沢に位置するブランファンさんは、個人的に通うカイロプラクティック治療院のすぐ近く。通院の途中で何気なく立ち寄ったお店で衝撃を受けました。

工房兼ショップに並ぶのは、あまり見たことのない加工がなされた財布やバッグばかり。特に生成りの帆布にペンキを塗ったバッグには目を奪われました。
他にも革に箔をプリントしたりと、確かに結構なお値段ですが、その手の混み具合と修理もお願いできるというサービス面を考えるに、決して高すぎる買い物ではありません。センスが良くてちょっと個性的なバッグや小物をお探しの方は、是非お立ち寄りください。


http://www.blanc-faon.com/index.html
 



■ アトリエペネロープ ATELIERS PENELOPE

恵比寿にいらっしゃるときからちょくちょくお邪魔しておりましたが、こちらのブランドさんもやっぱり一本筋が通ってますね。

オリジナルカラーで染め上げた帆布を、パラフィンやバイオウォッシュ等の加工で際立たせた生地。オーナー兼デザイナーの唐澤さんの思想とセンスが反映された製品群。材料と調理が見事なまでに調和しています。どちらかと言うと無骨な帆布が、なんと美しいことか。。

普通なんだけど普通じゃない。そんなブランド。もちろんわたしもユーザーです。


http://www.atelierspenelope.com/
 



■ ソウソウ SOUSOU

最後は京都の名店ソウソウさんです。
こちらはファッションから手ぬぐい、雑貨まで、生地モノならなんでもござれのブランドさんですが、実は生地だけでも購入することが出来るんです。

今回ご紹介するのは、マリメッコのデザイナーとして一世を風靡した脇坂克二さんデザインによる8号帆布の生地。柄物の帆布ってなかなか良いのがありませんが、こちらでは脇坂さんワールド全開の素敵なプリント帆布が10センチ単位で購入できます。

やっぱり「帆布と言えば無地」派の方も、内ポケットに柄なんてちょっと気が利いてますよ。

http://sousounetshop.jp/?no=1&mode=cate&cbid=146646&csid=0
 

 


今回ご紹介できなかったブランドさんの中にも、帆布を使った素敵な商品がたくさんあります。

例えば当店が長きに渡ってコラボさせていただいてるトビウオさんもそのひとつ。日本古来のシャトル機で織り上げた岡山産の帆布(ハンプ)を使用し、持った姿とその空間を想像してデザインされた「道具」としてのバッグは、TOMORROWLANDやURBAN RESEARCHといったセレクトショップでブレイク。年齢・性別を問わず本物志向のユーザーに高い支持を得ているブランドです。

FIQでも国産帆布を使ったカーテンやカバー類、雑貨を少しずつですが充実させて参りますので、どうぞご覧ください。

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