北欧を代表する建築家、アルヴァ・アアルトがデザインしたSIENA(シエナ)に新色「グレー×ライトグレーシャドー」、「サンド×ホワイト」が加わりました。
SIENAはアアルトが自ら設計した建築の室内装飾のためにデザインしたというテキスタイル。イタリアの都市名が由来で、ドゥオモ広場に位置するシエナ大聖堂の建築に着想を得て描かれたそうです。1954年に発表されて以来、アアルトが手掛ける建築のインテリアにたびたび登場し、現在までArtekのコレクションの定番として愛され続けています。
「グレー×ライトグレーシャドー」はアルヴァ・アアルトの多産なキャリアの中でも比較的後期の作品に好んで使われた、大理石をイメージしたカラー。ヘルシンキのフィンランディアホールや国民年金局、ラウタタロのオフィスビルなどが大理石を用いたアアルト建築として挙げられます。異なる色のシエナが影のように重なり合うパターンは、ファンの間では「シャドーシエナ」の愛称で親しまれていました。
1924年、アルヴァ・アアルトと妻のアイナ・アアルトは新婚旅行でイタリアを訪れ、妻が亡くなる前年まで幾度となくイタリアへ旅をしました。夫妻がイタリアの旅で出会った素材やパターン、色合いはその後の建築やインテリアなどに影響を与えることになります。木やラフィア素材の生地など、アアルトがデザインする際に好んだ自然素材ならではの味わい深さが「サンド×ホワイト」の色合いに表現されています。