FIQでも取り扱いのある
オッタイピイヌタオル。シンプルな配色に鈴木マサルさんの描く愛らしい動物たちが織り上げられたアイテムは、季節や性別を問わず人気のアイテムです。
このタオルを生産しているのが、日本はもちろん、世界有数のタオル産地である愛媛県今治市で昭和42年に創業されたタオルメーカー、
吉井タオルさん。四国タオル工業組合(現・ 今治タオル工業組合)からブランディングの依頼を受けたデザイナー 佐藤可士和氏の元へ最初に渡されたタオルが吉井タオルの製品であり、氏はその吸水性と使い心地の良さに感動し、
そのオファーを引き受けたというエピソードからも、その確かなクオリティがおわかりいただけるはず。ブランドを築くきっかけを作り上げた、 確かな実績と実力をもつメーカーです。
そんな吉井タオルさんが生産している、オッタイピイヌのタオルとは別のタオルをFIQでも新たにお取り扱いすることになりました。シンプルな無地のパイル織、その名も「
今治細わた多織る(いまばり ほそわたたおる)」。種類は「バスタオル」「フェイスタオル」「ウォッシュタオル」の3種類です。名前の通り、
まさに綿毛に触れるような繊細な柔らかさと、いつまでも触っていたくなるような心地良さをタオル全体で実感していただけます。
■今治細わた多織るの魅力 その1 「軽やかなやわらかさ」
「今治細わた多織る」最大の魅力は先述でも触れたように、手や顔を拭いた時に思わず顔をうずめたくなるようなその繊細な柔らかさです。パイル(ループ)糸には減農薬栽培され繊維を傷めずに手摘みで丁寧に収穫された「シャンカー6(AAA)」を厳選使用し、紡績・紡糸を行い日本で織り上げたのが
「今治細わた多織る」です。ちなみに
シャンカー6とは、インド中西部のグジャラート州で生産されている上質な中長綿のこと。果物で例えるならば、フルーツ王国の山梨県で生産された桃やブドウや梨といったところでしょうか。
織りの工程も一般的な量産品とは異なり、甘撚りのリング・コーマ糸を常温常圧で時間と手間ひまをかけ晒し、糸のコシを程よく抜き、パイルの長さの加減を吟味し、ベース糸も細くするといった、吉井タオルさんによる長年の経験から培ったさまざまな合わせ技により
「今治細わた多織る」は生産されています。
細い糸を使用し、コシも抜いた柔らかなタオルなら、すぐに薄くヘたってしまうのでは?と思いますが、そうはならないのが今治で長年タオルを作り続けている吉井タオルさんの凄さ。下の写真は同じフェイスタオルですが、左はFIQスタッフが実際に繰り返し使用し何度かお洗濯したもの(検証のため、柔軟剤はまだ一度も使用していな状態です)、右はまだ一度も使用していない新品です。ご覧の通り洗うと綿がふくらみふっくらとしますが、これは綿の自然なボリューム。冬の晴れた日の午前8時頃干して日暮れの午後4時頃には乾くという風に、日照時間の短い時期でも乾きやすい厚み且つ、収納に収まりやすいよう、ユーザー目線をきちんと踏まえた上で織り上げられています。質感に関しては、未使用品と比べるとやや固さが出てきたかな?とは思いますが、比べて初めて若干の違いがわかるくらいで、体感的には使い始めと何ら変わりません。
■今治細わた多織るの魅力 その2 「ガーゼヘム」
「やわらかさ」の補足のようですが、ヘム部分をガーゼにしたのもこのタオルの特徴です。そもそもヘムって何?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、タオルを横長に広げた際の左右折り返し部分をこう呼びます(上下縫製部分は耳(ミミ) といいます)。
「今治細わた多織る」のガーゼヘムはどのサイズも共通して約3cm。パイル部分が柔らかいならば、ヘム部分も普通よりも更に柔らかくしようという考えを基に、ヘム部分をパイル織にするでもなく、耳と同じ幅にするでもなく、狭すぎず広すぎない絶妙な幅のガーゼ素材のヘムに加工してあります。タオル全体で柔らかさを感じるための影の立役者といっても過言ではありません。
■今治細わた多織るの魅力 その3 「豊富なカラーバリエーション」
今治タオルに限らず、タオルといえば「白」をイメージされる方も少なくないと思いますが、FIQで取り扱う
「今治細わた多織る」はご覧の通り、白以外の全6色。織り上げてふんわりしたタオルの質感のまま染め上げたかのような、淡く優しい色合いです。ホテルライクな清潔感のある白いタオルは憧れますが、使い続けてゆくうちに自然と生じる汚れが目立ち、うっかり色移りが…なんてことも。その分カラータオルは汚れも目立ちにくく、インテリアとの親和性も高いのが魅力です。色彩心理学的にも、淡色にはリラックス効果があるといわれていますので、触覚と視覚両方からストレスなくご使用いただけます。余談ですが、使い方のご提案の一つとして「
バスタオルはグレー」「
フェイスタオルはライトブルー」「
ウォッシュタオルはアイボリー」というように、サイズによって色を変えることでどの色がどのアイテムか一目で判断出来、収納時も色のまとまりが出るので見た目もよりすっきりとしてオススメです。
タオルのお手入れ方法
お気に入りのアイテムは出来るだけ長く使いたいもの。日頃のお手入れ方法にちょっと気をつかうことにより、タオルの鮮度や寿命はぐんと長持ちし、コストパフォーマンスにも繋がります。毎回すべての工程は出来なくとも、気がついた時に行うことで差がつくはずです。
■ たっぷりの水で洗う
「今治細わた多織る」に限らず、全てのタオルはたっぷりの水を使用して洗うと、繊維の傷みを防ぎ毛羽立ちがしにくくなります。近頃はエコの観点から、節水型やたたき洗いをおこなうドラム型洗濯機を使われているご家庭も多いかと思いますが、ぜひ
「今治細わた多織る」をお洗濯する際にはいつもより少し多めの水量でのお洗濯をおすすめします。摩擦の少ない環境で、ひらひらと泳がすように洗濯すると生地が自然に締まり、後述のパイル抜けの防止にもつながります。
■ 柔軟剤
本来、柔軟剤は繊維の表面部分を滑らかにすることにより柔らかさを出すもので、繊維そのものをやわらかくする訳ではありません。繊維に柔軟剤の成分が覆われると吸水性も落ち、毛羽の原因となることも。特に
「今治細わた多織る」の柔らかさは、糸の太さやパイル長など細かな部分での合わせ技によるものですので、商品本来の良さを実感していただき、吸水性を維持するためにも柔軟剤の使用は極力避け、何回か使用して「固くなってきたかな?」と感じたときに少量使うのをおすすめします。香りづけが必要な場合は、ファブリックミストやスプレーを使用することで解決できます。
■ パイル
タオルのお手入れのトラブルとしてよく挙がるのが、パイルのひっかかり。衣類の金具やツメなどに引っかかってしまったなんて身に覚えのある方も多いのではないでしょうか。引っ掛けてパイルが長くなってしまった場合は、糸の根本をカットしてください。そのままにしておくと、さらに引っ張られてしまう可能性があります。生地の深部でタテ糸とヨコ糸にギュッと締め付けられていますので、根元を切ってしまってもそれ以上出てくることはありません。
■サイズ
「今治細わた多織る」のサイズは3種類。用途によってお好みのサイズをお選びください。
上)ハンドタオルやミニタオルより大きめな「ウォッシュタオル(約35×35cm)」は、多岐にわたって使用できる万能品。お子様のスタイ代わり、結露の気になるペットボトル拭き、キッチンのちょっとした目隠しなどにもピッタリ。この大きさならフェイスタオル代わりとしてもがさばらず使用できます。最近話題のサ活用の簡易マットとしても。
中)一日の中で一番使う頻度の多い「フェイスタオル(約35×85cm)」。洗顔時はもちろんホットタオル、スポーツやアウトドアシーン、キッチンでのお手拭きとして。
下)一般的なサイズよりも若干大きめサイズの「バスタオル(約130×63cm)」。夏場はお腹にかけて昼寝用のタオルケット代わりとしてのご使用もオススメです。
綿からタオルになるまでの 多くの人のおもいを織り成した「
今治細わた多織る」。年末のお歳暮や引っ越し祝い、ちょっとしたお祝い事やギフトにぴったりな、人に贈り・勧めたくなるようなアイテムは、ファブリック製品を専門に取り扱うFIQでも自信を持っておすすめするこだわりの逸品。
日常使いとして、ご自宅用の“ちょっと贅沢な日用品”としても是非ご愛用いただきたい商品です。やさしい気持ちになれるようなタオルと一緒に毎日を過ごしてみませんか。
今治細わた多織る
・組成:綿100%(インド綿シャンカール)
・生産:愛媛県今治市
・今治タオルブランド商品認定番号 第2012-901号
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