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【コラム】北欧の暮らしとデザインが日本人に愛されるわけ

【コラム】北欧の暮らしとデザインが日本人に愛されるわけ



日本国内で人気の北欧ブランドを上げてみると、きりがないくらいに色々出て来ます。
それもどちらかというとフランスやイタリアみたいなファッション系よりも、暮らしに関連する家具や生活雑貨の多さが目立ちますが、それは北欧と日本のライフスタイル=暮らし方に、意外と共通点が多いのが理由だと言われています。

そもそも我々が普段から口にする「北欧」とはどの国を指すのでしょうか。

漢字からだと単に「北の欧州」となりますが、具体的にはフィンランド・スウェーデン・ノルウェー・デンマーク・アイスランドの5か国をさすことが多いんです。



 

どこの国もとっても寒そうですね。
東京と比較すると、気温は大体10℃くらい低いですから、感覚的には10月から5月くらいまでは真冬の寒さでしょうか。

世界的に高く評価される北欧のインテリア関連デザインは、その地理的な条件から、一年の大半を家の中で暮らすという彼らのライフスタイル、家の中をいかに快適で居心地の良い空間にするかという知恵から、必然的に生まれたものだと考えられています。
 

もともと質素な暮らし方を好む北欧には、シンプルで機能的、使いやすいものを長く使うという文化があります。
木や革のように、時間の経過とともに味わいを増す素材に愛着を持つ国民性があります。

日本人にも「わび・さび」に代表されるような質素でシンプルな暮らしや、自然との共生に美徳を感じる文化がありますよね。

写真は京都「龍安寺方丈庭園(石庭)


日本の枯山水や俳句はよく「引き算の美学」と言われます。

水墨画家 森川翠水さんが著書『余白の力』の中で

「余白を察し、言葉の周辺にあるもの、実態の背後にあるもの、見えないものを感受すること。自己と自然を一体化、同じ身の丈になり、自然や他の命を尊ぶこと」

と書いておられますが、個人的な見解として、柳宗理や長大作、剣持勇、イサム・ノグチらの日系デザイナーの作品。アアルトやフィン・ユール、ハンス・ウェグナー、アルネ・ヤコブセンらの北欧デザイナーの作品から感じられる「余白」こそ、引き算の美学であると考えています。

 


そんなシンプルで機能的な家具と共存する、「マリメッコ Marimekko」や「ユンバリ Ljungbergs」に代表される絵画のようなファブリックは、生活を彩るアクセントとして深く愛されています。

お料理やゲストに合わせてテーブルクロスを変える習慣なんてその最たるもの。
何気ない日常をちょっとしたことで快適にするアイデアが根付いているんですね。
 

2014年にマリメッコのクリエイティブ・ディレクターに就任した、元「H&M」のアンナ・ターネルさんもミルクジャポンのインタビューで

「本当にささいなことなんですけど、人生を楽しませてくれるちょっとした何かをコントラストとして加えていくのがマリメッコらしさなんです。」

と仰ってました。
マイヤ・イソラがデザインしたマリメッコのアイコンとも言えるデザイン「ウニッコ」は1964年、東京オリンピックの年に発表された作品ですから、半世紀以上に渡って世界中の人々を魅了していることになります。すごいことですよね。


脇阪克二さん、石本藤雄さん、鈴木マサルさん、大田舞さんなど、マリメッコでは今も昔もたくさんの日本人デザイナーが活躍しています。

ちなみにマリメッコやラプアン カンクリのショップデザインは、日本人建築家のima設計事務所さんが手がけてらっしゃいますが、意識せずとも、お互い惹かれ合っているからこその出会いなんでしょう。

 

マリメッコ以外でも日本人デザイナーの活躍には眼を見張るものがあります。

2009年に北欧4カ国の最優秀成型合板製家具賞NORDIC DESIGN AWARDを受賞した須長檀さん。
デンマークを代表する家具メーカー『FREDERICIA(フレデリシア)』に起用された安積伸さん。
2012年に世界的に権威のあるデザイン誌「Wallpaper」や「エル・デコ」のデザイナー・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、今世界中で最も注目されるデザイナーであるnendoの佐藤オオキさん。

テキスタイルではラプアン カンクリでもデザインを手掛ける鹿児島睦さん。
クリッパンとコラボした、ご存知ミナ ペルホネンのデザイナー皆川明さん。
MOOMINのデザインで原作者トーベ・ヤンソンの姪にあたるソフィア・ヤンソンさんに 「トーベ(原作者)本人が描いたもの以外ではベストだ」とまで言わしめた鈴木マサルさんなどなど。

同じ日本人として誇らしい限りです。

 


私は国粋主義者でも北欧信奉者でもありませんし、日本人にも北欧の人々にも、色んな考えの人がいて様々な価値観があって、「~人は」といったステレオタイプのカテゴリー化はあまり意味がないと考えています。

巷で囁かれる北欧と日本の類似点、例えば

● 国土の多く(日本 スウェーデン フィンランドは約70%)を森林が占めている
● 木造の家屋が多い
● スウェーデン・ノルウェー・デンマークは王制(立憲君主制)である
● 日本語とフィンランド語はとても似ている(発音は日本語のローマ字読みに非常に近い)
● 直線よりも曲線を好む傾向が強い

などについても、どちらかというと「無理やりじゃないの」と思うだけです。

でも、日本における北欧のスタイルが一過性のブームではなくここまで浸透しているということは、もはや単なる憧憬ではなく、シンプルで、機能的で、ナチュラルで、ぬくもりを感じるあの暮らし方・スタイルが自分のライフスタイルに「しっくりくる」からなんだろうなと、勝手に納得しています。

 


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